アドラー心理学とは

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adlerアドラー心理学は、1870年2月にウィーン郊外に生まれたアルフレッド・アドラー(Alfred Adler、1870-1937)がオーストリアで築き、アメリカで発展した心理学です。

子供時代のアドラーは、生まれつきの「くる病」のため運動が苦手で、それが劣等感を感じた最初の体験だったといいます。これがきっかけとなり、生きる支えとして、自己自身に対する価値評価という考えに行きあたり、優越感や劣等感といった自尊感情をひとつの大きなテーマとしました。 アドラーはウィーン大学医学部を卒業後、最初は眼科医として、のちに内科・小児科医となり、心理学者に転向した経緯があります。1902年、精神医学の開祖であるフロイトと出会い、共に研究をした時期もありました。しかし、それぞれの目指す理論の違いから、1911年にはフロイトと袂を分かち、アドラー心理学という分野を創始しました。

アドラーは1922年に、世界で初めて児童相談所を組織し、1930年には彼の教え子と仲間達はウィーン市内に32カ所の相談所を運営するようになりました。そして第一次大戦後は、子供たちや教育の問題に尽力し、問題児の治療や後進の教育に奔走しました。 1935年、ナチの脅威が迫るなか、アドラーはアメリカへ移民し、アドラー心理学をアメリカでの普及につとめました。しかし1937年、スコットランドでの講演旅行中に心臓発作で急死。享年67歳でした。

あまり知られていませんが、欧米において、アドラーはフロイトやユングと並び、心理学の3大巨頭のひとりに数えられています。彼の死後は、ルドルフ・ドライカース、W・B・ウルフらによってアドラー心理学が継承、確立され、広められました。

現在、アドラー心理学は、現代社会のさまざまな問題に対し、具体的な解決策を提案できる要素を含んでいるとして、学校、病院や介護などの臨床現場をはじめとして、家庭や企業の身近な人間関係におけるコミュニケーションへの応用として、広く活用されています。

アドラー心理学は、人間の行動の「原因」を探るのではなく、「目的」に注目する、未来志向型であることが特徴です。 具体的には、次のような特徴があります。

  1. 精神的な健康さに役立つ心理学です。
    「病んでいるから、悩んでいるから問題」と考えず、適切な行動を学べば、いつからでも軌道修正できるきっかけとなります。
  2. 個人の主体性を尊重する心理学です。
    「あなたの人生の主人公はあなた」。あなたのさらなる可能性を引き出すお手伝いをします。
  3. 人生や行動の目的を問う心理学です。
    「過去は、すでに過ぎ去ったもの。では、今から未来に向けてできることは何か?」と未来志向で臨みます。
  4. 困難を克服する活力を与える心理学です。
    アドラー心理学では、「勇気」は困難を克服する活力と考えます。みずからその勇気を生みだせるノウハウを学べます。

アドラー心理学研究会では、札幌で毎月、集合型とZOOMで勉強会を開催しています。研究会については、こちらをご覧ください。


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