アドラー心理学研究会代表の佐高 葵月代です。11月19日(土)、第43回勉強会が無事に終了しました。初参加7名、合計32名の方々にご参加いただきました。
みなさん、寒い中お越しくださって、ありがとうございました。
今回のテーマは「ヨコの関係はどう築く?」でした。
アドラー心理学のヨコの関係とは、国や思想や年齢や性別が異なっていても、相手が人間である限り、まったく対等の仲間として、一緒にくらしていく協力者として、相手の立場を認め、互いに尊敬しあう関係のこと。相互尊敬は、まず自分から相手を尊敬することです。
勇気づけできる人間関係においては、役割や責任の違いを認めても、人間の尊厳に違いないことを受け入れ、ヨコの関係をもとに対等の関わりを持とうと努力する。
ヨコの関係は、共同体感覚の下に成り立つ。ヨコの関係は支配しようとしない。
ヨコの関係とは対等な関係です。
野田俊作先生は、『トーキングセミナー』の中で、8つのヨコの人間関係の特徴を挙げています。
- 相手を尊敬すること
- 相手を信頼すること
- 協力できること
- 共感すること
- 理性的に問題を解決すること
- 主張的であること
- 平等であること
- 寛容であること
これらが、最小の共同体である「私」と「あなた」という関係において成り立っていると、自然と共同体感覚に必要な4つの感覚
- 良いところもイマイチなところも含め、今の自分にOKと言える「自己受容」
- 私は共同体の一員だという「所属感・安心感」
- 共同体は、私のために何らかの役に立ってくれているという「他者信頼感」
- 私は共同体のために役立つことができるのだという「他者貢献感」
がうまく構築されますね。
今回は、上記8つの特徴について考えながら、縦の関係にある相手、ヨコの関係にある相手について考察し、背後にある感情にも注目してみました。
とくに、信頼できる相手とは「許し合える」関係であるというのが、個人的に印象に残りました。
そして、ヨコの関係ができていると思われる共同体として、アドけんを挙げてくれるくれる方がたくさんいて、とても嬉しかったです!
すべての人とヨコの関係ができれば、それに越したことはないのですが、なかなか現実的にはそのようにいかないことが多いものですよね。
でも、誰かヨコの関係にある人との間に、どのような特徴があるのかを特定し、縦の関係にある相手との間に、その特徴のどれかが築けないかを考えてみるのも良いと思います。
よく、家族や夫婦間でヨコの関係がない!と嘆く方がいらっしゃるのですが、家族だけに囚われずに、別の共同体(サークル活動やママ友、職場など)でヨコの関係を築く「練習」をしてから、家族や夫婦間での関係に取り組むのが良いと思います。
身近な人であればあるほど、関係性が濃密になることから、お互いの感情もぶつかり合うことが多いでしょう。
他でのヨコの関係の成功体験を少し積み上げてから、チャレンジしたほうが、くじけにくいです。
いずれにしても、相手にヨコの関係を強要するのではなく、まずは自分の意識をヨコモードにしていくことが大事です。私の場合、お互いの関係性に悩んだ時は「先の8つの特徴を備えている人だと、どのように対応するかな」と考えてみるようにしています。
ふと立ち止まり、自分の態度や関係のとらえ方を意識しないと、今まで通りのやり方で、今まで通りの結果しか出て来なくなります。
自分のものの見方が変化することで、相手との関係も変わるものですね。
今後の予定は以下の通りです。
今年最後の勉強会では、来年の年間テーマを決めたり、来年の会の運営についても話し合います。終わったら、忘年会です! 今年も1年のアドけんを振り返りつつ、おいしいお料理とお酒で盛り上がりましょう!
第44回 12月17日(土) 研修室5+6(3F)
※忘年会も参加受付中!
第45回 2017年1月21日(土) 研修室5+6(3F)
第46回 2017年2月25日(土) 研修室5+6(3F)
下記のバナーからリンクしたページで、お申込みいただけます。
来月もみなさんにお会いできるのを、楽しみにしています!
佐高 様
こんばんわ。先日(11月19日)の勉強会を欠席した山口です。遅ればせながら、 本稿を読ませてもらいました。どんな内容だったのかが分かり、ありがたく思いました。
「ヨコの関係」について、問題意識を持っているところでした。本での理解不足を改めて学び直す機会となりました。
新しい参加者が毎回のようにあるのですね。仲間の輪が広がっていくようです。今月は、出席します。また、よろしくお願いします。 山口
山口さん、いつもアドラー心理学研究会の勉強会にご参加いただき、ありがとうございます。
返信が遅くなって失礼しました。
毎回、勉強会の様子を記事として残しています。参加できない方ともシェアできればと思います。今年も、一緒に学べる機会がたくさんありますように。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。