1年を通して、我が家の冷蔵庫を開けると必ず入っているのが梅を素材とした保存食です。梅干し、梅味噌、梅シロップ、梅酢、梅びしお・・・どれも毎年6~7月にかけて「梅仕事」として仕込むもので、この時期の楽しみでもあります。
日本での食としての梅の効能は私たちにもなじみのあるものばかり。梅干しのおにぎりは殺菌作用や塩分補給のため、運動会や遠足では定番です。他にも、熱い夏の疲労回復や高血圧の抑制、胃に障害を及ぼすピロリ菌を抑制する効果も近年発見されました。
塩分が気になる梅干しは、細かく刻んで浅漬けの塩の代わりに使うのも良いです。キャベツやキュウリと和えるだけで、適度な酸味と塩加減が食欲をそそります。冷やしうどんのだしに入れるのもお勧めです。
梅干しをつける時に上がってくる「梅酢」は、おにぎりを握る際に手塩として使うと、殺菌と減塩になりますので、お試しあれ。
今回は、梅干しより簡単に作れる梅味噌の作り方をご紹介します。多少傷のある梅でもできるので、私は梅干しづくりで、はねた梅で漬けています。
★梅味噌(梅ぬた)
【材料】
黄熟した梅 1kg (青みがある梅は、追熟します)
味噌 1kg (田舎味噌系で、だしの入っていないもの)
きび砂糖 750g~1kg(私はいつも1kg使います)
1.梅を洗って、水気をよくふき取る。爪楊枝でヘタを取り除き、包丁で梅にぐるりと切り込みを入れる。傷のついている部分は切り取っておく。
2.瓶に梅と味噌と砂糖を交互に入れる。下から「味噌・梅・砂糖・梅・砂糖・梅・味噌」の順。一番下と上を味噌にしておくと密閉でき、重みで早く浸透します。
2週間もするとジャブジャブとエキスが出てきます。その頃に一度大きくかき混ぜて、分離しないようにします。
以後、分離しそうだなという頃に、清潔な木べらやゴムべらでかき混ぜます。
私は梅酒用の瓶で作っています。少ない分量でしたら、ジッパー付きビニール袋でもできます。常温で3カ月~1年ぐらい持ちますが、瓶の淵などについたところからカビが生えないよう、気をつけてください。
私は2カ月ぐらい常温に置いて、大きな鍋で煮詰めながら梅の種を除いて、固めの梅味噌にしてから、小瓶に分けて冷蔵庫で保存しています。冷蔵庫内でも熟成が進み、だんだん飴色っぽく変化してきます。
冒頭の写真は、漬けた直後の写真です。
早ければ4日ぐらいで、このような状態に。
さらに数日経つと、味噌も砂糖も完全に融けます。このままの状態で、和え物やドレッシングに使えます。
しっかり煮詰めて瓶詰にして、冷蔵庫で熟成4年目がこちら。年々旨味が増すように思います。一番古いものは2012年ものですが、絶品。今も大事に食べています。
梅の皮が若干残るぐらいに煮詰めているので、漬けた時とは別物のようです(笑)。食感はジャムより硬めです。
冷ややっこに乗せてもいいですし、和え物、おにぎりやご飯のお供に、また、豚肉につけて焼いてもおいしいです。工夫次第で、いろいろ活用できます。夏の暑さに負けないよう、ぜひ作ってみてくださいね。
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