※この記事は、ヨーガ・セラピーのセッションを受けている方に毎月配布しているニューズレターのコラムの拡張版です。旬の食材の紹介や、ヨーガやアーユルヴェーダのことなど、徒然に書いています。
smaccのヨーガ・セラピスト 佐高 葵月代です。
札幌は雪が積もる気配で、いよいよ根雪になりそうです。雪道を歩く機会が増えると、どうしても全身が緊張しがちになります。この時期は股関節を緩めるポーズを中心に行いますが、それと同時に全身のリラックスもしっかり感じることが大事です。
私のヨーガのセッションで、もっとも登場回数の多いポーズといえば、シャバーサナです。これは、サンスクリット語では「屍のポーズ」や「死体のポーズ」という意味ですが、あまり文字から受ける印象はよくありませんよね (^-^;; 。なので、私は「仰向けのリラックスのポーズ」と呼ぶことにしています。
このポーズは、一見したところ、仰向けに寝ているだけのように見えますが、完全に全身を脱力するポーズなので、ヨーガの中でも難しいポーズとされています。人は生きている限り、筋肉のどこかに力が入っているものです。力を完全に抜けるのは、死人だけだというところから、シャバーサナという名前がついたと言われます。
今月は、馴染みのあるシャバーサナを、意識的に行ってみましょう。きちんとできるようになると、10分間のシャバーサナをするだけでも、リラックスできるようになります。ゆったりとしたポーズで穏やかな呼吸をすることで、自律神経の働きを整え、気持ちを安定させます。布団に入ってからでもできるので、寝る前に意識的に行うのもいいですね。
(1)仰向けに寝て、足を肩幅に開いて両膝を立てます。
(2)腰を浮かせて、肩、背中、お尻が、均等に床に着くように調整します。
(3)両膝を伸ばし、腕は身体から少し離して、手のひらを天井に向けます。
(4)身体に力が入っているようであれば、足首、手首、頭を少し左右に振って緩めます。
(5)つま先と膝をふんわりと外側に開き、腰を脱力させましょう。
(6)歯は食いしばらないよう、顎の力を抜き、口は軽く閉じましょう。
(7)眉間に皺をよせずに、目の回りの力も抜きましょう。
(8)お腹の下の方に意識を集中して、ふだんより少しゆっくりめの呼吸(腹式呼吸)を続けてください。呼吸を続けながら、お腹がゆったりと動いて呼吸しているのを意識してみます。つま先や指先から、冷えや疲れ、ストレスが抜けていくようなイメージをするのもリラックスに効果的です。
(9)起き上がる前に、足首、手首、頭を少し左右に振って、身体に感覚を戻してきます。
(10)ゆっくりと起き上がったら、すぐに動き出さずに、血圧が落ち着くまで正座かあぐらで呼吸を整えます。
※眠り込んでしまいたくない時は、膝を立てて行うと、眠気が避けられます。
※めまいや、身体のしびれを感じた時はすぐに止めて、楽な呼吸に戻します。
※いかなるヨーガの呼吸法も、満腹時、飲酒時、心拍数が高い時(入浴直後等)、高熱のある時はしないでください。
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