こんにちは。🌿smaccのセラピスト 佐高葵月代です。今日は「セルフ・コンパッション(自分に優しくすること)」についてお話ししたいと思います。
私たちは日々、さまざまな出来事に囲まれて生きていますよね。嬉しいこと、楽しいこと、ちょっとした幸せ…でも、そんな良いことよりも、嫌な出来事や失敗に心を奪われてしまうことはありませんか?
実はこれ、「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれる、人間に本来備わっている性質の影響なんです。
ネガティビティ・バイアスとは?
ネガティビティ・バイアスとは、否定的な情報に特に敏感になり、辛い経験が心に強く残りやすいという傾向のこと。
もともと私たちの脳は、生存のために「危険を避ける」ことを最優先しているため、どうしても悪いことに注意が向きやすいのです。
たとえば、誰かに褒められて嬉しかったことよりも、ちょっとしたミスを指摘されたことのほうが、長く頭の中に残ってしまう…。そんな経験、ありませんか?
特に心が疲れているときは、この傾向が強くなり、普段なら気にしないような些細なことも大きなストレスに感じてしまいます。
自分の短所や失敗ばかりに目が行ってしまい、なかなか自分を肯定できなくなってしまうんですね。
でも、よく考えてみると、不思議なことに他人の良いところは見つけやすいのに、自分自身の素晴らしさにはなかなか気づけない、ということはありませんか?
「もっとできたのに」「どうしてこんなこともできないんだろう」そんなふうに、自分に対して厳しくなりすぎてしまうこと、私にもあります。
そんなときこそ、自分に優しく
そんなときこそ大切にしたいのが、「セルフ・コンパッション」です。
セルフ・コンパッションとは、簡単に言えば「自分に優しくすること」。
友人や大切な人が落ち込んでいるとき、私たちは「大丈夫だよ」「そんな日もあるよ」と励ましたり、そっと寄り添ったりしますよね。
それと同じように、自分自身にも優しく、温かい言葉やまなざしを向けることが大切なんです。
「3つの良いこと日記」のすすめ
日々の中で、小さな幸せや良いことに目を向ける習慣を持つと、心のバランスを取り戻しやすくなります。
そのための簡単な方法として、私がずっと続けているのが「3つの良いこと日記」です。
やり方はとてもシンプル。毎日、その日あった「良かったこと」を3つ書き出すだけ。
たとえば…
✔ 朝、フカフカの毛布の中で、気持ちよく目覚められた
✔ いつものカフェで、雪景色を見ながら美味しいコーヒーをゆっくり飲めた
✔ 職場で、いつもは無口な同僚から「ありがとう」と言ってもらえた
こんな些細なことでOKなんです。書いている時にその状況を思い出し、温かい気持ちになったり、ホッとする感覚が蘇ればいいのです。ただし、否定的な言葉や痛みを想像する言葉は使わないようにします。
✖ 昨日より腰痛が少しましだったから買い物に出かけた
✖ 上司の態度にむかついたけど、夜には気分がおさまった
✖ 大嫌いな同僚が2人も異動になって、せいせいした
これらをこのように書き換えてみましょう。
✔ 体調がよかったので、スーパーに出かけてお気に入りのチョコを買った
✔ 職場で感情が動くことがあったけど、帰りに本屋に寄って気分転換ができた
✔ 職場の人事異動でメンバーがリフレッシュされることになって、これからが楽しみ!
ちょっとしたことですが、ポジティブな言葉でまとめると、ネガティブな感情が想起されにくくなります。ネガティブな言葉を使うと、辛い状況を記憶から引き出してきて、その時の感情を再体験してしまうのです。脳はそれを過去のこととは思わず、今現在起きていることだと勘違いしてしまうのです。
良いこと日記を続けていると、「良いことを見つけるスイッチ」がオンになり、自然とポジティブな面に目を向けやすくなってきます。私自身、気がつけばもう8年以上、この習慣を続けているんですよ。スマホのアプリでもいろんな種類があります。私が使っているのは「瞬間日記」というアプリ。写真も載せることができて、続けていて楽しめます。
今日から、自分に優しくしてみませんか?
「なんだか最近、気持ちが落ち込みやすいな」と感じたら、まずは自分に優しい言葉をかけてみることから始めてみてくださいね。
そして、よかったら「3つの良いこと日記」も試してみてください。
きっと、心が少しずつ軽くなっていくのを感じられると思いますよ。
あなたが今日、少しでも穏やかで優しい気持ちで過ごせますように。✨
⇒ セルフ・コンパッションを学びながら、自分の課題に取り組める「マインドフルネス・ベーシック」セラピー
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#セルフ・コンパッション #マインドフルネス