第147回アドラー心理学とレジリエンスで、しなやかな心作り⑦「折れない心の種を、自分の中に育て続ける」

こんにちは!アドラー心理学研究会Plus代表の佐高葵月代です。7月19日(土)と20日(日・オンライン)に、第147回アドラー心理学研究会Plusを開催しました。今回のテーマは、「アドラー心理学とレジリエンスで、しなやかな心作り⑦『折れない心の種を、自分の中に育て続ける』」です。1月~6月まで、「レジリエンス(心の回復力)」を育てる力を丁寧に学んできました。今回はその総集編です。

レジリエンスとアドラー心理学をつなげる視点を、下記のようにまとめました。参加者からは、レジリエンスは、非常にアドラー心理学との親和性が高く、学びやすかったという意見が多かったです。中でも、自己認識とライフスタイルの回は、アドラー心理学のライフスタイルを、別の側面から見られたような気がします。

レジリエンスの各力についての詳しい解説は、1月(第141回)~6月(第146回)の開催記録をご覧ください。

レジリエンスの6つの力 アドラー心理学とつながる視点(下段)
① プラス思考(楽観性) 目的論:「どうありたいか」を選ぶ力。「できる理由」を探す視点。楽観主義と未来志向
② 自分を信じる(自己効力感) 劣等感は成長のきっかけ:「劣っている」と思っても、やってみることで力は育つ
③ 良いつながり(社会的支援) 共同体感覚・横の関係:「お互いさま」の支え合い
④ 自分を知る(自己認識) ライフスタイルを知る:
・「自分感」に気づく:自分で自分をどう認識しているか=自己概念(「私は大丈夫」「私は弱い存在だ」など)
・「自分軸」に気づく:自分は何を大切にして、どう生きようとしているか(「人の役に立たなければならない」「自由を大切にしたい」など)
⑤ 感情のコントロール(自制心) 感情には目的がある:「怒り」や「悲しみ」は悪ではなく、使い方を考える
⑥ 広い視野(精神的柔軟性) 自己決定性:自分には選び直す自由がある

今月のまとめ

🌱「心の柔らかさ」は、鍛えるものではなく、育てるもの。
・筋トレのように「強くする」のではなく、植物を育てるように「日々のケア」でしなやかさが育つ。
・「今はまだ無理でも、きっと大丈夫」という姿勢が、レジリエンスの種を守る。

🕊️「選び直せること」に気づいた瞬間から、人は回復を始めます。
・「もう変えられない」ではなく、「これからどうする?」と問い直せる力。
・失敗も挫折も、その場で終わりではなく、選び直しのきっかけ。

🌍「わたしはひとりで頑張る」を手放すと、しなやかさは育つ。
・「助けてもらっていい」、「つながっていい」と思えたとき、レジリエンスは強くなる。
・横の関係と共同体感覚が、心の柔軟性を支える。

次回のご案内

次回、第148回アドラー心理学研究会Plusは、8月23日(土)札幌市民交流プラザ 控室404、24日(日)ZOOMで開催します。

テーマは、新シリーズ「アドラー心理学 × メタ認知 × マインドフルネス~“自分を観る力”で、視野を広げて心をひらく~」①「観客の自分」を育てる——感情と行動の間に“気づき”を置くです。

メタ認知とは、「自分がいま何を感じ、どう考え、どう行動しようとしているか」に気づく力。言い換えれば、心の実況中継です。マインドフルネスとは、「過去や未来にとらわれず、今の自分にやさしく立ち戻る方法」。呼吸や身体感覚を通して、「気づき」を育てる習慣です。
アドラー心理学のライフスタイル理解とあわせて、「変わるきっかけ」を一緒に見つけてみませんか?

⇒ 詳細とお申込みは、こちらから。


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