
こんにちは!アドラー心理学研究会Plus代表の佐高葵月代です。9月27日(土)と28日(日・オンライン)に、第149回アドラー心理学研究会Plusを開催しました。3回連続の新シリーズ「アドラー心理学 × メタ認知 × マインドフルネス~“自分を観る力”で、視野を広げて心をひらく~」の2回目のテーマは、「『思考のクセ』を見つめる——ライフスタイルと認知のフィルター」です。
アドラー心理学の「ライフスタイル」とは、思考パターン・感情パターン・行動パターン の組み合わせとして形づくられた「生き方のクセ」であり、信念の地図ともいえます。同じ出来事に出会っても、人によって解釈や行動が違うのは、このライフスタイルというフィルターを通して世界を見ているからです。
ライフスタイルの成り立ち
ライフスタイルは、3つの信念のセットで成り立ちます。
これら3つが組み合わさって、出来事の意味づけや選択の仕方を決めていくのです。
1.自己概念と自分感——「私はどんな人間か」という自己イメージ。
例:私は不器用だ/私は人に好かれる/私は頑張れば乗り越えられる。
→ 口癖やセルフトークに直結する部分で、信念セットの中でも最重要。
2.世界像——「世界はどんな場所か」という前提。
例:世界は優しい/世界は厳しい/人は信頼できる/人は裏切る。
→ 他者や社会への見方に影響する。
3.自己理想と自分軸——「本当はどうありたいか」「どんな自分でいたいか」という理想像。
例:強くありたい/人の役に立ちたい/失敗しない自分でいたい。
→ 行動の方向性や価値観を形づける。
今回は、自己概念を見つめ直すことで、世界の映り方や自分の軸がどんなふうに変わっていくのかを感じていただきました。リフレーミングのワークを通して、自分のライフスタイルを全体から眺める時間となりました。
メタ認知で「自分のフィルター」に気づく
メタ認知とは、「自分の心の動きを、一歩引いて眺める視点」です。自分がどんなフィルターを通して自分や世界を見ているのかに気づけると、反応を少し変える余地が生まれます。
•「あ、私、また“失敗=全否定”っていうパターンで考えている」
•「あ、また“人に合わせなきゃ”のフィルターが働いてる」
この気づきそのものが大切です。
すぐに直そうとしなくても、まず「気づく」ことから柔軟性が広がります。
今回は、自己概念を変えることで、世界の見え方が変わる体験をした方や、自己理想と自分の価値観がリンクした経験をした方など、様々な気づきがありました。
今月のまとめ
- 信念のセットで最重要なのは自己概念。自己イメージが変わると、行動や生きる目的まで変化する。
- 思考の観察は、考えを止めるのではなく「今どんな考えをしているか」を観察すること。
- 認知のクセである、白黒思考・過剰な一般化・ネガティブセルフトークなど、まずは自分のクセに気づくことが、成長の第一歩。
- 悩んだり立ち止まっている時は、ひとつの見方だけでなく「別の解釈はないか?」と問い直し、意味づけの柔軟性を高める。
次回のご案内
次回、第150回アドラー心理学研究会Plusは、10月18日(土)札幌市民交流プラザ 控室403、19日(日)ZOOMで開催します。
テーマは、「アドラー心理学 × メタ認知 × マインドフルネス~“自分を観る力”で、視野を広げて心をひらく~➂「『今ここ』の自分を選びなおす——勇気づけと自己決定性」です。
シリーズ2回目では、自分の思考のクセや心のフィルターに気づく体験をしました。
次回3回目はその気づきを活かして、「これから私はどう生きたいのか?」という選択を、自分自身で選びなおす力に焦点を当てます。
アドラー心理学が伝える“勇気づけ”と“自己決定性”は、人生を主体的に歩むための大切な軸。
メタ認知とマインドフルネスの視点とあわせて、自分らしい一歩を見つけてみましょう。
ぜひご参加ください❣️




















