smaccのヨーガ・セラピスト 佐高葵月代です。今年の札幌は気温が不安定な秋の毎日ですね。気温差で風邪が長引いている方も多いようです。みなさんお元気ですか?
季節の変わり目に気をつけたいのは、身体の冷えです。今年の夏の記録的な暑さで冷房に当たりっぱなしだった方は、特に注意が必要です。食事も冷えるものを多く摂ってきた夏は、身体の芯に冷えが残っていることもあります。食事も身体を温めるスープや汁物を活用して、冷え対策をはじめましょう。
たまった冷えの解消には、常温か温かい飲み物を摂るようにします。無理にたくさん食べようとせず、消化が良く、ビタミンやミネラルを豊富に含んだものを摂りましょう。豆腐や薄切りの豚肉、免疫力をUPさせるクレソンや春菊を入れた温かい鍋は、野菜もたっぷり摂れ、たんぱく質も豊富でお勧めです。サプリメントやドリンク剤に頼らず、食事として摂ることをお勧めします。冷え取りの基本、白湯はぜひ習慣にしましょう!
今月は冷え予防とむくみ対策として、「アンクル・ベンディング」という足首を緩めて下半身の血流を巡らせる呼吸法をマスターしましょう。この呼吸法は、ふくらはぎの血行を良くするので、足が冷える方や、むくみがちな方にお勧めです。朝なかなか起きられないという方もお試しください。ベッドの中でできるので、ぜひ習慣にしてみてください。
この呼吸法には、特別な思い出があります。6年前、がんの手術を受けた際、術後は身体に様々な管をつけていて、ほとんど動くこともできない状態でした。習慣としているヨーガはおとより、お腹を切って手術をしたので、腹式呼吸なんてとんでもない!という状態でした。そんな中、「どこか自由に動く場所はないかな?」と思って身体に意識をめぐらしたところ、足首だけは動かすことができるのがわかりました。
そこで、アンクル・ベンディングをゆっくりしてみたところ、ふくらはぎのあたりが、ビクビクして、全身に血液が巡るのを実感できたのです。まさに、「生きた心地」を感じ、普段あたりまえのようにしているこの呼吸法は、実はこんなに身体に変化を与えていたのだと、あらためてこの呼吸法の素晴らしさに感動しました。
入院中は無理のないよう、朝、昼、就寝前に1日3回、20~30回ずつゆっくりと行ったところ、1カ月半の入院でも足の筋肉がほとんど落ちることなく退院することができました。
地味な動きのように見えるこの呼吸法ですが、実は膝から下のみならず、腿の筋肉も落ちないよう維持できる効果があったのを、体感しました。
みなさんにも、少しでもこの感覚が伝わりますように。ぜひ、実践してみてくださいね。
お休み前に、お布団の中でもできます。脱力して途中で寝てしまってもOK!
- 1. 仰向けで楽な姿勢になります。
- 息を吸いながら、足首を手前に立ててきます。この時、ふくらはぎが十分に伸びるのを意識してください。
- 息を吸いきったら、ゆっくり息を吐きながら、つま先を遠くに伸ばすようたおします。この時、足の甲とすねが一直線に伸びるのを感じてみます。
- 以上をワンセットとして、10セット行います。
終わったら全身の力を抜いて、血流の変化や足の感覚に意識を向けてみてください。
※どのポーズも、身体の声を聴きながら無理をしないよう自己責任のもと、行ってください。