
こんにちは、smaccのセラピスト、佐高葵月代です。
日ごとに風が冷たくなり、街の木々も少しずつ冬の装いをまといはじめましたね🍂
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
今月のアドラー心理学研究会Plusのテーマは、
「しなやかな勇気──気づき・選択・つながりの再構築」
~アドラー心理学の勇気づけを軸に、レジリエンスとメタ認知の統合を語る~ です。
変化の多いこの時代を生きる中で、
私たちは時に立ち止まり、自分の心に向き合う勇気を試されます。
その勇気は、強さよりも「しなやかさ」。
そして、気づき・選択・つながりの循環の中で育っていくものだと感じます。
今月のブログでは、その第一歩として「自分との対話(セルフトーク)」をテーマにお届けします。
やさしい言葉で自分を励ますことが、心のしなやかさを取り戻す大切な入り口になりますように🍀
心の中で、いつも言葉が流れている
ふとした瞬間、私たちは無意識に自分へ言葉をかけています。
「またできなかった」「もっと頑張らなきゃ」――そんな声が聞こえる日もあれば、
「ここまでよくやったね」「少し休んでも大丈夫」とやさしく支える言葉が出てくる日もあります。
この“内なるつぶやき”を心理学ではセルフトーク(自己対話)と呼びます。
実は、脳は「自分が自分に話しかける言葉」も現実と同じように受け取ることがわかっています。
つまり、私たちが自分にどんな言葉をかけるかで、脳の反応も、感情も、行動も変わっていくのです。
アドラー心理学に見る「意味づけの力」
アドラー心理学では、人は出来事そのものではなく、出来事にどんな意味を与えるかによって、感情や行動を決めると考えます。
たとえば同じ「ミス」でも、
「やっぱり自分はダメだ」と意味づけるか、
「次に向けての学びになった」と捉えるかで、
その後の行動エネルギーはまったく違ってきます。
意味づけを変える鍵のひとつが、セルフトーク。
日々の内的会話を少しずつ勇気づける言葉に変えていくことで、自己受容という心の土壌が耕されて、自己肯定感という根が、伸び伸びと育つのです。
私の“セルフトークリセット”体験
最近、膝の不調が続いています。
痛みが長引くと、つい身体にダメ出しをしたくなります。
「なんでまだ治らないの?」「前みたいに動けない…」と。
でも、そんなときこそ意識して“ヨイ出し”をするようにしています。
「今日はここまで歩けたね」「少しずつ良くなってきてるよ」
そんな言葉を身体に贈ると、自然と呼吸がやわらぎ、心がふっと軽くなるのです。
歩くペースを落としたことで、小さな秋の風景に目が留まるようになりました。
風の冷たさ、木々の香り、道端の花。
身体のペースに心を合わせると、言葉のリズムもやさしく整っていくように感じます。
マインドフルネスとメタ認知がもたらす気づき
マインドフルネスでは「今この瞬間に気づく力」を養います。
その中でも大切なのがメタ認知――つまり、
「今、自分はどんな考え方や言葉を使っているのか?」を客観的に見つめる力です。
この気づきの力が高まると、
セルフトークを自動反応ではなく選択できるようになります。
「責める言葉」ではなく「支える言葉」を選ぶ。
「焦る声」ではなく「待つ声」に耳を傾ける。
このわずかな意識の切り替えが、
脳のストレス反応を穏やかにし、前頭前野(考える脳)が再び働き始めます。
神経科学では、自分を思いやる言葉を使うとオキシトシンが分泌され、安心と信頼を感じる神経ネットワークが活性化することも報告されています。
やさしい言葉は、脳にも“安心の信号”を送るのです。
💐今日、あなたに贈りたいセルフトーク
最後に、私が日々大切にしている言葉をいくつか。
🌸「私は私のペースで進んでいる」
🌸「うまくいかない日があっても、私は大切な存在」
🌸「今日もよくがんばってるね」
言葉は、心の木を育てる水のようなもの。
やさしい言葉が心に染み込むと、
自己受容という土壌がしっとりと潤い、
自己肯定感という根が、深く、しなやかに広がっていきます。
どうか今日も、自分という木に、
やさしい言葉の水を注いであげてくださいね🌼🪴🌳
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