【1月】ととのえる ― 新しい年を、やさしく始める

【smaccが毎月1回発行している、ヨーガやマインドフルネスの健康法、薬膳やアーユルヴェーダ、季節のメニュー情報をお届けするニューズレターです】

みなさん、明けましておめでとうございます。今年も、smaccニューズレターを、よろしくお願いいたします。

新しい年が始まると、どこからともなく「今年こそは」「ちゃんとやらなきゃ」という声が聞こえてきます。
目標、計画、スタートダッシュ。1月は、なにかと“前に進むこと”が求められる季節ですね。

けれど、身体のほうはどうでしょうか。寒さで縮こまり、年末年始の疲れをまだ抱えたまま、実はゆっくりと 「元のリズムに戻ろうとしている途中」 かもしれません。
だから私は、1月を「がんばって始める月」ではなく、「整え直す月」と捉えています。

🧘‍♀️1月のヨガ:動く前に、戻る

1月のヨガは、たくさんのポーズをする必要はありません。
大切なのは、呼吸と背骨を思い出すこと。

仰向けになって、お腹や胸に手を当てて呼吸を感じる。
それだけでも、身体は「今ここ」に戻ってきます。
余裕があれば、タイガー・ブリージング(猫のポーズ)や、仰向けで膝を抱える動きで、背骨をゆっくりゆるめてみてください。

タイガー・ブリージング(猫のポーズ)

このポーズは、背中の緊張やストレスによる、胃部の不快感をやわらげる呼吸法です。
不安な気持ちが強い時や、イライラする時にもお勧めです。起点にするのは常に尾てい骨であることがポイント。

  1. 四つん這いになります。膝と膝の間は腰幅にあけて、手首が肩の真下にくるように。10本の指はしっかり開いて身体を支えます。足の指は立てず、目を閉じます。
  2. 息を吐きながら、尾てい骨からゆっくりと動かしながら背中を丸めます。この時、尾骨を下に下げるようにしてお腹をへこませ、最後に頭を腕と腕の間に入れて、天井を突き上げるように。
  3. 今度は息を吸いながら、尾てい骨から背中を反らせ、目線を正面からやや斜め上の方に向けていきます。この時は、尾骨を天井の方に押し上げるイメージをします。
  4. この動作をワンセットとして、5~10セット程度行います。普段よりゆっくりとした呼吸を意識して行うので、動くときは途中で息継ぎをしてください。
  5. 終わったら仰向けになり、休息します。呼吸や身体の内側の変化を静かに感じてみましょう。

※首が痛い場合は、【3】で無理に顔を上げないように気をつけて。
※腰痛や胃痛がひどいときは控えましょう。
※身体の声に耳を傾け、できる範囲で動きましょう。

ヨガは、「頑張るための準備」ではなく、自分の状態を確かめる時間。
1月は特に、「今日はここまででいいよ」と、自分に許可を出してあげたい季節です。

Seasonal Food & Recipes

今月は、大好きな発酵食品の話題です。

年末年始は、ごちそうが続いたり、生活リズムが変わったりして、胃腸も少しお疲れ気味。
そんなときに、静かに力を発揮してくれるのが 発酵食品 です。

身近なもので良いのです。味噌、塩麹、醤油麹など。
毎日少しずつでいい。がんばらなくても、身体の内側を“本来のリズム”に戻してくれます。

私自身、ヨーグルトメーカーで塩麹や醤油麹を作っていますが、料理が「ちゃんとしなきゃ」から「もうこれで大丈夫」に変わるのを、何度も感じてきました。発酵のやさしい旨みは、身体だけでなく、心の緊張もほどいてくれるようです。調味料の種類も減って、調理も楽になりました。

🌿 ヨガと発酵の、共通点

ヨガと発酵。一見まったく違うものに見えますが、どちらも共通しているのは、

・急がない
・無理に変えない
・もともと持っている力を信じる

という姿勢。

1月は、何かを「足す」よりも、余分な力を抜いて、元に戻す ことが大切な時期なのかもしれません。
新しい年の始まりは、大きな目標を立てなくても大丈夫。

呼吸をひとつ感じたり、温かい味噌汁を一杯飲む。そんな小さな「整える習慣」が、やがて自然な前進につながっていきます。
今年も、できるところだけ、つまみ食いしながら。ご一緒に、やさしく続けていきましょう。


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