アドラー心理学研究会 第27回勉強会

DSCF2502アドラー心理学研究会代表の佐高葵月代です。7月18日(土)、アドラー心理学研究会 第27回目の勉強会が無事終了しました。今回は初参加2名、私を含め総勢23名の参加でした。
今回のテーマは「そろそろ、課題の棚下ろし」として、課題分離をした後に自分の課題に取り組んできたか、それは解決できたか、プロセスの途中かを最初に話し合いました。

講義の内容は、ライフタスクについて。
ライフタスクの種類は、1.仕事(ワーク)のタスク 2. 交友(フレンドシップ)のタスク 3.愛(ラブ)のタスク が主なもので、現代アドラー心理学では、4.自己(セルフ)/レジャーのタスク 5. スピリチュアルタスクが加えられています。

私たちがライフタスクに遭遇した時に、毎回同じ対応をすることもあれば、前回とは違った対応やものの見方をすることもあります。それには、ひとりひとりが持っているライフスタイルが大きく関わっています。ライフスタイルは私たちが人生で培ってきた認知そのものです。物事をどう判断し、どのように行動するかの指針ともいえます。

私たちのライフスタイルは、確固たるものなので、良いことでも同じことを繰り返すことが多いものです。それには、以下のような公式が適用されます。

ライフスタイル × ライフタスク = 行動

いつもなぜか同じ結果になってしまうという時は、結果だけを見るのではなく、自分のライフスタイルが行動にどのような影響を与えているかをチェックするのが良いでしょう。

先日グループにレビューをアップした、『アドラー心理学が教える 新しい自分の創めかた』岩井俊憲 著 p107~108に書かれている 「5.親子関係もビジネスだと捉えるとシンプルになる」の中で、岩井先生は感情を強くともなう親子関係のタスクは、ワークタスクとして考えると処理しやすいと述べています。

親子関係は、タスクの種類ではラブタスクにあたりますが、過去の思い出の積み重ねや、これまでの関係から感情を伴い、それがタスク解決の行動に結びつかない場合は、ワークタスクとして淡々と処理をすると効率が良いということですね。

私もちょうどこの本を読んでいる時に「なるほど」という家族のタスクに遭遇し、相手に対して「ちょっと自分、冷たいかな」と思いつつも、ワークタスクとして課題に取り組んだところ、無駄な感情にエネルギーを取られずに、解決できたことがありました。

ただし、家族のタスクは基本的に愛のタスクであることには変わりありません。ワークタスクとして出来事を処理をしたうえで、愛のタスクとして向き合うという前提であることを付け加えておきます。

後半は、「モノから考える私の課題」というワークを行いました。数年前に整理収納アドバイザーの講座を受けた時に、片付けは心理学と一緒!と感じ、以来、物と自分の関わり、物が心に与える心理的影響につて考えてきました。持ち物やそれに対する価値は、人それぞれですよね。そこで、今回は2つのワークを行いました。

最初のワークは、「リセットしてから、必要なモノを見極める」というテーマです。最近観たフィンランドのドキュメンタリー映画「365日のシンプルライフ」から、自分に必要なものを見極めて、自分のこだわりを見つけるというものです。

ヘルシンキ在住・26歳のペトリは、彼女にフラれたことをきっかけに、ある”実験”を決意します。ルールは4つ。
①自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける
②1日に1個だけ倉庫から持って来る
③1年間、続ける
④1年間、何も買わない

というものです。毎日倉庫から必要なものを一つずつ持ち帰り、1年間で自分の生活には何が一番必要かを考えるというものです。「人の人生はモノでできているのではない」というペトリのおばあちゃんの言葉が示唆に富んでいます。
ご興味のある方は、オフィシャルサイトをご覧ください。
http://www.365simple.net/

2番目のワークは、「今あるモノを吟味して、必要なモノを見極める」がテーマです。「二度と戻れない旅でリュックひとつ分しか持てないとしたら、あなたは何を入れますか?」著名人が自分の最も大切な物を選んでいくNHK(Eテレ)の異色ドキュメンタリーの内容を自分に当てはめてみます。今度は、今ある自分の持ち物を外に持ち出す側面からライフスタイルを考えます。

番組に出演していた矢野顕子さんが、①少しのものがあればいいのか? ②たくさんの物を所有するのはいけないことなのか? ③リュックに詰めたものだけで暮らせるのか? ④リュックの中のものは私を幸せにするのか? とつぶやいていました。この観点から考えてみると、自分が持ち出すものが源泉されるのでは?

勉強会が終わった後、あらためて家に帰ってから「自分が持ち出すのに、やっぱり必要なもの/不要なもの」が見えてきました というメールや、ドキュメンタリー見てみました という方もいらっしゃいました。

みなさんも、物と自分のライフスタイルの関わりから、自分のこだわりポイント、探ってみるのもおもしろいかもしれません。

勉強会終了後は、17名参加で居酒屋で交流会を行いました。
各テーブルとも、アドラー話ほかで大いに盛り上がりました!

以降の勉強会のスケジュールは以下の通りです。

場所は、いずれも「ちえりあ」で行います。

第28回 8月8日(土)  13:30〜16:30 中研修室2
 ※8月は会場の都合により、通常より少し早い時期の開催です。
第29回 9月19日(土) 13:30〜16:30 研修室5+6
第30回 10月17日(土) 13:30〜16:30 サークル活動室4

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