アドラー心理学研究会 第13回勉強会




アドラー心理学研究会代表の佐高葵月代です。
4月19日(土)、アドラー心理学研究会(アドけん)第13回目の勉強会を開催しました。今回は初参加の方9名を含み、総勢22名で勇気づけを学びました。
なんと、研究会発足以来の最高参加者を記録! ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
テーマは「共感から始める勇気づけ」です。

初心に戻る、という感のある今回のテーマですが、「共感」は勇気づけに必要な3つの態度「尊敬」「信頼」にならぶ重要な態度のひとつです。アドラー心理学における「勇気」とは、「大きなハードルを越えようとするときに、前に進む行動を起こす力」であり、「気持ちが膠着状態の時に、それを打開していく前向きな心の力」です。

そして勇気づけるとは、勇気を失い殻に閉じこもっている時、「自分にはできる」「前に進む力がある」ということを思い出させ、生産的に物事を考えるよう働きかけること。まさに、前向きで積極的な行動を起こさせる技術ともいえるでしょう。

もちろん身近な人に勇気づけしたいという気持ちは、誰しもあるかと思います。ですが、自分の勇気が枯渇した状態では、なかなか相手に対して共感を持って接することが難しい場面も多いと思います。私自身、自分の勇気が激減している時に、ひとり取り残された気持ちになったり、知人の成功を心から喜ぶことができなかったり、何となく惨めな気持ちになったことがありました。

勇気は、気がつかないうちに人から与えられることも多いものですが、自分自身を積極的に勇気づけし続けることが、「他者の勇気づけをしよう」という機動力になります。誰も勇気づけしてくれない環境でも、自分で自分を勇気づけるスキルを身につけられるといいですよね。

今回は、共感をベースにした勇気づけに必要なステップについて、それぞれの体験を交えてグループワークをしたり、振り返りを行いました。

勇気づけに、まず必要なことは、
1.相手の話しをよく聴く
2.誠意を持って相手の身になって答える
3.自信が持てるように相手を尊重する
4.相手に熱意を示す

です。簡単なことのように思えますが、自分の普段の態度を振り返って、問いかけてみませんか。
いわゆる「勇気づけの言葉」をかけることも大事かもしれませんが、それ以前に、共感の定義ともいえる「相手の目で見て、相手の耳で聴き、相手の心で感じる努力をする態度」を身につけることが最初のステップです。

今回、自分自身も振り返りで気づきがたくさんありました。参加者のみなさんからも、貴重な体験、ご意見を聞くことができて、嬉しい会となりました。

さて、次回は、アドラー心理学の主要理論のひとつ、「目的論」がテーマです。「目的論で未来を変える!」です。アドラー心理学が世に出た時は、フロイトなどの原因論が盛んになっていたこともあり、目的論は異端者扱いされました。自分が今ある状況は、過去の出来事が決めているという原因論に対して、「すでに起こったことは変えられないが、それに対する見方を変え、自分のあり方や未来を変えていくことができる」という主旨の目的論は、戦後の世界に大きな光を投げかけたのではないでしょうか。次回は、この目的論からスタートして、それにまつわるアドラー的な考え方を学びます。

以降のスケジュールは以下の通りです。
場所は、いずれも「ちえりあ」で行います。
第14回 5月17日(土) 13:30?16:30 研修室4
第15回 6月21日(土) 13:30?16:30 研修室2
第16回 7月19日(土) 13:30?16:30 研修室4

心理学の知識がなくても、どなたでも参加できますので、下記の研究会のページをご覧いただき、お申し込みください。ご参加をお待ちしています!




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