【7月】 完全呼吸法で、身体を活性化

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smaccのヨーガ・セラピスト 佐高葵月代です。今年の札幌は、いったん初夏の陽気になったものの、寒さを感じるほど気温が上がらない日が続きます。そのせいか、熱の出ない咳や鼻風邪をひいて長引いている方が多く感じます。暑さがやってくる前に、冷えている身体を温めながら、代謝を整えたい時期です。

今月は、大きな深呼吸をゆっくり行う「完全呼吸法」をやってみましょう。呼吸する部位をお腹の低い位置(腹式呼吸)、胸の中央(胸式呼吸)、胸の上部(肩式呼吸:肩に近いところ)の3か所に分けて意識的に行い、その後、大きな呼吸を胴体全体で行うものです。この呼吸法は、全身を活性化し、乱れた呼吸のリズムを整えます。

椅子に座るか、正座またはあぐらになって、背筋と首筋をすっと伸ばします。肩の力は抜いておきましょう。

1.最初に、腹式呼吸を数回繰り返します。おへその下に軽く手を添えて、息を吸う時にお腹がふくらみ、息を吐くとすぼんでいくのを感じてみましょう。「今からヨーガと呼吸法をやりますよ」と、身体に伝える第一段階です。

2.次は、胸式呼吸です。今度は肋骨のあたりに両手を添えて、息を吸うと肋骨が広がり、吐く時に縮んでいくのを意識します。

3.最後は、肩式呼吸です。今度は手は添えませんので、腿の上か膝の上に戻しておきます。鎖骨の辺りに息を吸い込むようなイメージをしてみます。息を吸い込んだ時に、胸を少し張り、肩を少し後ろに引くようにします。息を吐く時は、自然と肩が前に戻るようにします。

4.それでは、いよいよ完全呼吸法を行います。これまで行ってきた3つの呼吸法を、連続して行います。手は、腿の上か膝の上に置いたままです。
腹式呼吸でお腹を膨らませ、そのまま空気を胸に吸い続け、最後は肩を後ろに引いて、全身に息を吸い込みます。吐く時は、お腹の下の方からゆっくり空気を抜くのをイメージし、お腹、胸、肩の順に緩めていきます。
これを、10回ぐらいゆっくりと繰り返します。終わったら、ふだんの呼吸に戻して、しばらく余韻を味わってください。

※お腹、胸、肩のパーツごとの呼吸を練習してから、完全呼吸をしましょう。最初はぎこちなくても、だんだん身体全体で緩やかに呼吸ができるようになります。

※めまいや、身体のしびれを感じた時はすぐに止めて普段の呼吸にもどして、リラックスのポーズで休みます。

※いかなるヨーガの呼吸法やアーサナ(ポーズ)も、自己責任のもとに行ってください。満腹時、飲酒時、心拍数が高い時(入浴直後等)、高熱のある時はしないでください。


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