アドラー心理学研究会 第62回勉強会

180630

アドラー心理学研究会代表の佐高葵月代です。6月30日(土)第62回の研究会を無事に終了しました。今回は30名参加、初参加の方は7名でした。ご参加いただいたみなさん、設営準備と受付にご協力いただいたメンバーのみなさん、ありがとうございました。今月のテーマは、「勇気づけを活かす対人関係」でした。

アドラー心理学の勇気とは、困難に遭った時や、チャレンジが必要な時に、それに立ち向かい、乗り越えていく前向きなチカラです。勇気を培うには、信頼、尊敬、共感の3つの態度が必要とされています。勇気は、まず自分自身に培い、そして他者へと広げていく(勇気づけ)というのが、アドラー心理学の考え方です。

アドラーは、「全ての悩みは対人関係にある」といいます。中でも、相手から支配されていると感じたり、過干渉、過保護などが生じる場合、私たちは抵抗したり、相手から離れようとします。
ここには「縦の関係」があり、どちらが上か下かの権力闘争が生まれることもあります。
アドラー心理学では、対人関係においては、まず「横の関係」を作るのを前提としています。

横の関係とは、国や思想や年齢や性別が異なっていても、相手が人間である限り、まったく対等の仲間として、一緒にくらしていく協力者として、相手の立場を認め、互いに尊敬しあう関係のことです。

勇気づけできる人間関係においては、役割や責任の違いを認めても、人間の尊厳に違いないことを受け入れ、横の関係をもとに対等の関わりを持とうと努力します。横の関係は、共同体感覚の下に成り立ち、相手を支配しようとしない、平等で寛容な関係です。

今回のグループワークでは、自分の対人関係の縦横を意識したテーマで、話し合いを進めました。

こうしてみると、アドラー心理学の勇気づけは、横の関係から共同体感覚に繋がり、また勇気づけに繋がるように、円を作ってループすることで、より良い対人関係になっていくように思われます。

より良い対人関係には「相互協力」「共感」「平等」「寛容」が不可欠です。相手に求める前に、自分から変わる努力と、自分の勇気のたくわえを忘れないことも大事ですね。

とはいえ、どうしてもうまくいかない相手はいるものです。うまくいかない時は、「この人と、一生付き合っていく可能性はあるだろうか?」と問いかけてみます。仕事上の付き合いは、ワーク・タスクで乗り切ることができれば、そのように対処します。もうひとつは、師匠からいただいた言葉なのですが、「人間関係にも『卒業』がある」ということです。自分の思い込みや愛着だけで、相手に固執していないでしょうか。俯瞰してみると、意外とあっさり卒業できることに、気づくかもしれません。

札幌のアドラー心理学研究会の、今後の予定です。

第63回 7月21日(土) 中研修室2(2F)
第64回 8月18日(土) 中研修室2(2F)
https://smacc.jp/adlerian-psychology/schedule/

旭川は、以下の通りです。
第7回 8月26日(日)
旭川市市民活動交流センターCoCoDe
https://smacc.jp/asahikawa/

みなさんのご参加を、お待ちしております!


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