アドラー心理学研究会 第63回勉強会

180721
アドラー心理学研究会代表の佐高葵月代です。7月21日(土)第63回の研究会を無事に終了しました。今回は25名参加、初参加の方は2名でした。ご参加いただいたみなさん、設営準備と受付にご協力いただいたメンバーのみなさん、ありがとうございました。今月のテーマは、「ライフタスクで捉える私の悩み」でした。

アドラーは『個人心理学講義』の中で、「心理学的な見地からも、正常な人は、人生の課題と困難がやってきたときに、それに対処するに十分なエネルギーと勇気を持っている」と述べています。

この「人生の課題」とは私たちが人生で取り組まなければならない、さまざまな課題のことで、アドラー心理学ではライフ・タスクと呼んでいます。「問題」とは言わずに「課題」としているところが特徴です。アドラー心理学では大きく3つのタスクに分け、後期のアドラー心理学では、さらに2つのタスクが付け加えられています。

ライフ・タスクの種類には、①仕事(ワーク)のタスク:職業、学業、家事、育児、親の介護などに関わるもの、②交友(フレンドシップ)のタスク:身近な対人関係で、相互尊敬、相互信頼を元にした協力が問われる課題で家族は含まれません。③愛(ラブ)のタスク:異性関係(性と結婚、同性愛も含む)と家族関係の課題があります。さらに、現代アドラー心理学では、④セルフ(自己)・タスク:くつろぎやリラクゼーション、健康、ダイエット、趣味、遊びなど、⑤スピリチュアル・タスク:神や宇宙とのかかわり、瞑想、祈り、宗教、自然への畏敬の念などの2つのタスクをプラスしています。

今抱えている悩みは、どのライフ・タスクに属しているかを客観的にながめてみて、もしかしたら悩みではなく「思いこみ」でもある可能性を探ってみることも必要です。

課題は解決に向けて行動が見いだせるもので、悩みは妄想の中で生まれるもの。私たちが解決に結びつかない悩みを抱えている時、「悪いあの人」と他者を責め、「かわいそうな私」と自分を憐れむ札を挙げていることが多いようです。悩みたい、悩んでいる自分が好き、という人もいます。

悩みに対しては、変えられるものと変えられないものを見分けることが先決です。過去に起こってしまったこと、まだ来ない未来について思い悩むことは、変えられないことを悩んでいるので、解決の糸口が見つからないのです。そのため、現状の悩みを誰かのせいにしたり、自己憐憫(じこれんびん)に浸ることで、悩みたい自分を維持してしまうこともあります。

他者や出来事に対しての課題分離も必要ですが、時間的なものとの課題分離をすることで、私たちは「悪いあの人」「かわいそうな私」の札を下げ、もう1つの札「今の私にできること」を掲げることができます。私たちが変えられるのは、自分自身の考え方と行動のみなのですから。

札幌のアドラー心理学研究会の、今後の予定です。
今年の合宿は、ニセコを予定しています。場所を調整中ですので、決まり次第お知らせします。

第64回 8月18日(土) 中研修室2(2F)
第65回 9月15日(土) アトリエ(4F)
2018年合宿 10月13日(土)~14日(日)
第66回 10月27日(土) 中研修室2(2F)
https://smacc.jp/adlerian-psychology/schedule/

旭川は、以下の通りです。
第7回 8月26日(日)
旭川市市民活動交流センターCoCoDe

第8回 10月21日(日)
つきかげホール(旭川市金星町1-3-5)
https://smacc.jp/asahikawa/

みなさんのご参加を、お待ちしております!


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