アドラー心理学研究会代表の佐高 葵月代です。
9月19日(土)、第29回勉強会が無事に終了しました。今回は初参加1名、私を含め総勢26名の参加でした。
今回のテーマは「その人間関係、ヨコのつながりしてる?」です。ちょうど勉強会の前に、偶然にも続けて「苦手な人との対処法」について相談を受けることがありました。私もテーマについて考えていたので、ちょうど良いきっかけをいただいたように感じました。
アドラー心理学では、対人関係論で「人間のあらゆる行動は相手役が存在する」と言っています。
・人の行動、感情には相手役がいる。
・人との関係性によって取る行動、抱く感情は違ってくる。
自分→夫、自分→親、自分→仕事のスタッフ・・・などなど。相手によって態度やキャラが変わりますね。
勇気づけできる人間関係においては、役割や責任の違いを認めても、人間の尊厳に違いないことを受け入れ、ヨコの関係をもとに対等の関わりを持とうと努力することが大事ですね。
そしてヨコの関係は、共同体感覚がうまく機能していると成り立ちがうまくいくように感じます。ヨコの関係は支配しようとしないので、タテの関係になりづらいのではないかと思います。そしてヨコの関係には尊敬、信頼、共感、協力が不可欠です。
つまり、勇気づけには横の関係が大事なんですね!
今回のワークでは、
1.今、自分が課題があると感じている対人関係は誰? なぜ課題を感じているか?
2.相手と対等(ヨコのつながり)に感じるのはどんな時?
3.苦手な相手の対処法は? アドラー的に考えよう!
を個人ワークとグループワークで討議しました。
みなさんが積極的に行っているアドラー的な対処法では、相手のヨイ出し、ほうっておく(執着しすぎない)、タスクを変える(ラブタスク→ワークタスクに棚上げして処理をしてから、ほんらいのタスクに向き合う)、リフレーミングなどの発表がありました。
とくにリフレーミングでは、自分の目線だけで相手を見ていると、相手の長所も欠点に見えてしまうことがあります。俯瞰して別の見方をしてみる方が多かったようですね。
そして私が苦手な人と向き合う時に意識している6カ条がこれ!
手帳にもiPadにも入れて持ち歩いています。
- ほんらいの共同体の目的を思い出す。
家族であっても、夫婦であっても、会社であっても、ほんらいの目的は前向きなはず! - 勝ち負けから降りる。相手のペースに乗らない。
葛藤が長くなると、お互い意地の張りあいになりがち。 - 違いを認める。違いに注目しすぎない。人生を多角的に捉えるチャンス。
みんなそれぞれのライフスタイルを持っているよね! - 長い時間で考える「これまでも仲間、これからも仲間」
までの夫婦の歴史、友人関係の長さを培ってきた時間を考える。葛藤している人と、これからも仲間でいたいかな? - 相手の立場から見る。「自分も相手も、同じ感情を持つ人間だ」
共感の定義を思い出す!「相手の目で見て、耳で聴き、心で感じる努力」です。 - 相手の心は変えられないが、自分の行動が変わることで、相手の行動も変わる可能性もあることに気づく。
変えられるのが容易な順は、自分→環境→相手 です。相手を変えようと無駄なエネルギーを割くより、自分が成長する事に集中しよう!
いずれにしても、苦手な人は人生のなかで登場してくるものです。
そんな時に、自分の勇気が満ちていると、上記6カ条を胸に向かうことができるのですが、勇気が足りてないとくじけたり落ち込んだりすることもあります。
自分の勇気づけは常に意識したいものです。
最近は、相手に対して「嫌だな」と思ったらいったん自分の気持ちを受け止めます。
「嫌だと思ったらダメ!」と思えば思うほど、緊張高まりますよね。
悪意ある人や感情的に激しい人に対しては「この人のライフスタイルは相当なんだな~」と客観視できるようになりました。以前は相手のペースに巻き込まれて、緊張がピークになったこともありましたが。
相手の悪意を受け入れず、ただ受け止めて脇におくようにすると、気持ちが楽になるように思います。
以降の勉強会のスケジュールは以下の通りです。
場所はいずれも「ちえりあ」で、時間は13:30〜16:30です。
第30回 10月17日(土) サークル活動室4(2F)
第31回 11月21日(土) 研修室5+6(3F)
第32回 12月19日(土) サークル活動室4(2F)
下記のバナーからリンクしたページから、お申込みいただけます。
この記事へのコメントはありません。