smaccのセラピスト佐高葵月代です。ようやく長い冬が明けた北海道は、一気に春が加速して雪解けが進みました。そろそろフキノトウがお目見えしているところもあるようです。
春になって、眠気が増したという方も多いのではないでしょうか。寒い冬から暖かい春へと季節が変わる時期は、昼と夜の寒暖差がかなりあります。札幌でも3月下旬~4月上旬は最高気温は10度を越えても、最低気温はまだ0度前後の日がありますね。春の眠気やだるさは、この急激な気温の変化に身体が追いつかず、自律神経が乱れがちになり眠気が残ってしまうことが原因のひとつとみられます。
また、春は仕事の部署異動や就職、新入学の機会もあり、環境の変化によるストレスから自律神経が乱れることも考えられます。心と身体が慣れてしまえば徐々に解消するものですが、①体温調整をする、②ゆったりとした呼吸法を実践する、③適度な運動をして代謝を上げるなど、ストレスをためない工夫をして乗り切りましょう。
今月は肩や背中の緊張を解消する猫のポーズの応用編として、バランスのポーズを行います。簡単なポーズですが、太腿、お腹、お尻などの下半身を鍛え、背中から肩の緊張をほぐします。バランス感覚も整い、腹筋と背筋を使うことで呼吸筋が鍛えられ、呼吸が深まります。何度かゆっくり繰り返すのがポイントです!
- テーブルポジション(四つん這い)になります。手は肩幅に開き、手首は肩の真下に。足は腰幅に開き、腰の真下に膝がくるようにします。
- 息を吸いながら、右足を水平ぐらいまで上げます。身体のぐらつきがなくなったら、息を吸いながら左手を正面に真っ直ぐ上げます。手のひらは内側を向くように。
※この時、腕と足が床と平行になるような位置を保ちます。 - 身体が傾かないように、腕と足で前後に引き合うイメージします。おへその下に意識を向けて、5呼吸ほどキープ。
- ゆっくりとテーブルポジションに戻り、反対側も同様に行います。
- 左右を1セットとして、セットごとに5~10呼吸の休息(正座または仰向けで)を入れて、3セットほど行います。
※途中で手首が痛くなったら、無理をせず休息してください。
※腰に不安のある方は、足上げの時に腰より高く上げないよう気をつけてください。
※身体の声に耳を傾け、自己責任のもとに行ってください。
Seasonal Food & Recipe
今月は春にお勧めの素材のご紹介です。草木が成長する季節は、私たちの体も活発に新陳代謝をはじめる時です。春を元気に過ごすには、薬膳では「養陰補肝(よういんほかん)」といって、肝機能を高めるメニューを重要視します。肝臓の働きを高める酸味や、新陳代謝の働きを良くする苦みを含む食材を積極的に摂りましょう。
魚介類では、アサリやホッキ貝、カツオなどがお勧めです。フキノトウ、タケノコ、菜の花、ニラ、セロリなど、独特の香りや少し苦みがある食材はデトックス効果があります。春の山菜は、あく抜きをする手間はかかりますが、この時期ならではの味わいがあります。味噌やからし、ゆずなどとも相性が良いので、ぜひ一品取り入れてみてくださいね。種類が豊富なイチゴ、中華食材コーナーでおなじみのクコの実、プルーン、黒ゴマなどは、肝機能の働きを助けます。
手軽に調理できるものとしては、通年で手に入るシソの葉やアボカドが摂りやすいですね。シソの葉は血行を良くし、発汗作用があります。また、咳を鎮めたり鎮痛作用もあり、香りに含まれるペリルアルデヒドには安眠効果もあるとされています。アボカドには水溶性食物繊維と、腸のぜん動運動を促す不溶性食物繊維もバランスよく含まれているので、便秘の解消にも最適です。肝臓の解毒作用を高めてくれる成分「グルタチオン」は、アボカドの中に豊富に含まれています。毒素の75%は便から出るので、毒素を排泄して腸内環境を整えましょう。
いずれの食材も、少しずつ取り入れるのを心掛けるので十分です。偏った摂りず、美味しい春を楽しみましょう!